中小企業のAI活用事例
文章づくりで終わらない、仕事を任せるAIの使い方
「AIを契約したけれど、使っているのは社長だけ」「メールの文章をつくる以外に使い道が分からない」。中小企業のAI活用で、いちばん多いご相談です。この記事では、弊社の業務で実際に毎日動いているAIの事例を、画面つきで紹介します。どれも特別な大企業向けのものではなく、少人数の会社で動かしている仕組みです。
AI活用の3つの段階
| 段階 | できること | よくある状態 |
|---|---|---|
| 1. 文章をつくる | メール・広告・SNSの文章、要約、言い換え | 多くの会社がここで止まる。使う人が限られる |
| 2. 調べてまとめる | 公開されている情報を調べて、決まった形のレポートにする | 頼み方が人によって違い、結果がばらつく |
| 3. 仕事を受け持つ | 会社の台帳・マニュアル・カレンダーとつながり、登録や回答まで進める | 会社ごとに仕組みをつくる必要がある |
仕事が減るのは、3つめの段階からです。弊社では、この段階のAIを「AI社員」と呼んでいます。以下の事例は、どれもこの段階のものです。
事例1:予定と移動時間の自動登録(AI秘書)
届いたLINEのスクリーンショットをチャットで送ると、AIが日時とお店を読み取り、最寄り駅と移動時間を調べて、カレンダーに「会食」と「移動」の2件を登録します。社長が移動の合間に予定を打ち込む手間がなくなりました。

流れの詳しい説明はAI秘書とは?できること・使い方にまとめています。
事例2:訪問先の調査と優先順位づけ(営業リサーチAI)
「小倉南区で相性のいいお店を30件」とチャットで送ると、AIが公開されている情報(地図・予約サイト・公式サイト)を実際に開いて調べ、社内の営業台帳にすでに載っているお店を外したうえで、相性の良い順に並べます。お店ごとに、点数の根拠、すでにできていること、最初にかける一言まで返します。

事例3:新人の質問への回答(新人教育AI)
社内のマニュアルや研修資料をもとに、新人の「この場合どうしますか」に答えるAIです。資料に書いていないことは、推測で答えないようにしています。先輩が手を止めて同じ説明をくり返す時間が減ります。
事例4:お店の数字の分析(経営分析AI)
サロンの売上・予約・顧客の台帳を読み、「今月の売上は目標に届きそう?」といった質問に、前月との比較つきで答えるAIです。数字はAIに作らせず、台帳の値をプログラムで計算して使います。一人でお店を回しているオーナーの相談相手として、サロンで動いています。
始め方
- 毎日くり返している「調べる・まとめる・記録する」仕事を書き出す:予定の登録、下調べ、報告のまとめ、よくある質問への回答など。
- 1つ選んで、AIが読む情報を決める:どの台帳・どのマニュアル・どのカレンダーを読むか。
- 人が確かめる所を決める:お金・お客様への連絡・最終の判断は人が持つ。
- 小さく動かして直す:1〜2週間使い、読み間違いや足りない情報を見ながら仕組みを直す。
気をつけること
- AIに入れない情報を決める:お客様の個人情報など、入れてはいけない情報の社内ルールを先につくります。
- 数字はAIに作らせない:売上や件数は台帳の値を使い、計算はプログラムで行います。
- 勝手に送らせない:お客様への連絡は下書きまでにして、送るかどうかは人が決めます。
社員がAIを使いこなすための研修については、中小企業のAI研修は何から始める?で説明しています。

